血中の尿酸という物質の量が多くなると、血液中に溶けきれなくなって足の親指の関節などに尿酸の結晶が析出します。痛風は結晶化した尿酸が原因で炎症が起こり、激しい痛みが現れます。
炭酸水素塩泉は、炭酸水素イオン(HCO3-)を含んでいます。炭酸水素イオンは重曹(NaHCO3)の成分でもあります。炭酸水素イオンは弱アルカリ性を示します。炭酸水素泉を飲泉すると、尿酸値を下げたり、血液や尿をアルカリ性に近づけたりします。高尿酸結晶の患者は尿酸が多いので、血液や尿酸が酸性になっています。この酸性の改善につながります。血液や尿をアルカリ性化することは尿酸が結晶化することを防止します。尿酸は酸性の血液中や尿中で結晶化しやすいためです。実際に、尿路結石防止のため尿アルカリ化薬(クエン酸カリウムなど)が用いられます。尿をアルカリ性にして腎臓や尿管、膀胱などでの尿酸の結晶化を抑えます。クエン酸は体内で炭酸水素イオンとなります。
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炭酸水素塩泉
炭酸水素塩泉の重曹は、尿をわずかにアルカリ性にし尿酸結石の生成を阻害することから痛風(高尿酸血症)への効果があります。
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放射線泉
ラジウム温泉と呼ばれる放射線泉は「痛風の湯」という別名があるほど症状改善に効果があると言われています。