延命館
痛風が気になり、温泉をおかわり!
灯台下暗しとはまさにこのこと。福岡都心部より車で1時間弱、福岡の母なる川・筑後川に面した原鶴温泉は開湯以来135年と言われる歴史ある温泉である。「鶴が傷を治すために湯あみをしていた」「漁師さんが雪の降る日に積もらない場所を見つけた」という発見のいわれが伝えられている。温泉のイメージが少ない福岡県が所在地ということもあり、「いい温泉」のイメージが少ない原鶴温泉だが、ぶっちゃけ、「いい温泉」なのだ。
近年では地元の方々も、それをウリにしようとやっと腰を上げ「W美肌の湯」というキャッチフレーズを前面に押し出している。アルカリ性の温泉と硫黄成分を含む温泉があり、どちらも肌をきれいにする効果があるからだ。アルカリ成分は、古い角質層を落とし、スベスベになり、硫黄成分は漂白効果もあり、色白美人の出来上がり!という次第である。
温泉街には15軒もの温泉旅館があるのだが、よく似た泉質ではあるのだが微妙に違っている。こちらの「延命館」は源泉温度が42.3℃という、私の好きなぬる湯なのだ。ぬるめの温泉は、自律神経の副交感神経が優位にたち、リラックスさせてくれる。
毎分220リットルという湧出量はもちろん、源泉かけ流しを実現できる量である。特にここが他の旅館と違うのは炭酸を微量に含んでいるところで、肌に気泡がまとわりつく柔らかさと、アルカリ性で肌が入荷するヌルヌル感が同時に味わえ、硫黄臭が温泉旅情を掻き立ててくれるので、入浴がとっても気持ちいいのだ。いつまでも漬かっていたい、と思わせる名湯であることは間違いない。
ありがたいのは、「温泉ランチ」(1800円税別)を事前予約すると、温泉入浴がサービスされるのだ。
肌がきれいになり、胃袋も満たされたところで、駐車場にある足湯&飲泉場で湯上りに一息。
出続けている湯口から約200㏄くらいをカップにためて飲んでみる。
濃厚な硫黄臭と若干の甘味、微量の鉄分の味、なんだか効きそうな味である。痛風が気になってきた私は、お替りして帰路についた。
■泉質名:弱アルカリ性単純温泉・単純硫黄泉
■浴用効果:皮膚炎・慢性婦人病・きりきず・高血圧症・動脈硬化症・慢性消化器病・関節痛・・
■飲用効果:慢性消化器病・痛風・糖尿病・動脈硬化症・・・
福岡県・原鶴温泉 延命館
福岡県朝倉市杷木志波15-2
Tel.0946-62-1133
・定休日:不定
・立ち寄り入浴時間:平日9:30~20:00 土日祝9:30~15:00
・入浴料:男女別露天風呂付き大浴場 大人500円・小人300円